連載 コグトレ実践報告・第3回
作業療法士によるコグトレ実践例
石附 智奈美
1
Chinami Ishizuki
1
1広島大学大学院
pp.562-566
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201722
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はじめに
医療少年院に在院する非行少年たちは,かつて社会でアルバイトや仕事に精を出して頑張っていたにもかかわらず,手先が不器用,仕事の順序が覚えられない等の理由で何度も解雇されたり,また力加減ができず,そのつもりがなくても傷害事件につながっているケースが散見される1)という.そこで彼らの社会復帰を目的に,不器用さの改善を目指して考案されたのが,『不器用な子どもたちへの認知作業トレーニング』1)(コグOT)である.コグトレの構成や内容については,連載の第1回で井阪氏2)が紹介しているので割愛するが,『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』3)(コグET)は,特に教育場面で広く活用されはじめており4),作業療法においても十分に展開できるツールである.わずかではあるが,事例を通して作業療法におけるコグトレ実践を紹介したい.
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