--------------------
編集後記
宮崎 明美
pp.906
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201402
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
数年前の編集会議で「精神科と小児で分けて特集を組むことの意味がだんだんなくなってきたね」という話になり,そうだなぁと思いながら,“そうはいっても,今しばらくは別々に組むほうが現実的かなぁ”と思っていた.が,アッという間に二者の関係は接近し,ついに増刊号で合体するに至った.大変忙しい先生方であるにもかかわらず,快く執筆を引き受けていただき,感謝している.
発達障害を疑われる子どもはどんどん増え,初診までに半年から1年待つというのはめずらしくない.生命にかかわる病気ではないが,発達期にある子どもたちにとっての1年は貴重な時間である.何か手だてはないものだろうか.2012年(平成24年)に児童福祉法が改正され,児童発達支援センターができ,児童発達支援,保育所等訪問支援,放課後等デイサービス,障害児相談支援と制度も整えられてきた.センターに勤めるOTや起業するOTも出てきて,医療から福祉の世界に活動の場を移すOTも増えてきた.センターで働くOTとしては,福祉領域にあるセンターが医療・教育・行政・他の事業所とつながっていく重要なポジションにいること,幼児期から成人期に至るまでの切れ目のない支援を提供する要になっていることに改めて気づき,責任ある仕事に身の引き締まる思いである.福祉領域において,今後ますますOTのニーズは増していくだろう.力をつけて福祉の領域に飛び込んできてほしい.
Copyright © 2018, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.