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編集後記
香山 明美
pp.1310
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200446
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季節は足早に過ぎ,秋から冬を迎えようとしている.訪問の日々の中で,幸せを感じることの一つに,四季の移り変わりを肌で感じられることがある.四季ごとに変わる道端の草花や木々,太陽や雨,風,時に胸を躍らせてみる虹,どれもありがたいと思う.
あの震災から5年を迎えようとしている.寒い季節を迎えるたびに,気持ちが滅入ってくることを感じる.震災のあった3月は,非常に寒い日が続いた.電気が復旧する2週間ほどの間は,暖房のない病院内を,ダウンジャケットを着て走り回っていた.雪がちらつくとその記憶が蘇る.震災の爪痕は,多くの方々にさまざまな形で残っている.それは,復旧や復興という言葉では癒されない,無形のものなのだと感じる.
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