発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200037
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「人間は倫理的な存在である」このことが,他の動物と人間の違いでもある.多くの人間が共有できる社会をつくるために規則(ルール)が生まれた.皆で決めたルールに反する行為をした者が罪人となる.誰しもが,幸せな人生を送りたいと思っているであろうに,何故に人は罪を犯してしまうのか? 犯罪行為に至るまでの過程は,さまざまであると思う.筆者も刑務所における就労支援を実践してきたが,罪を犯した方々一人ひとりにその人生がある.そして,犯罪行為に至るまでの過程で,何らかの手だてがなかったのか,と思われる事例も多い.
さらに「人間は弱い存在である」という事実も実感する.一人で正しいことを判断し,行動していくことは意外に難しいことである.誰も見ていなければ,ゴミを捨て,事故を起こしても逃げてしまう,というようなことは日々散見される.
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