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編集後記
澤 俊二
pp.876
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200321
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天変地異が地球を覆う時代に入ったと思われる.地球の温暖化は止まらない.台風が多発し,局地的豪雨が見舞う.巨大地震が多発し,火山の噴火があちこちで始まった.その上に,東京一極集中,地方の人口急減が進む.増田寛也氏によると,2040年までに800近い自治体が消滅するという予測もある.認知症もその予備軍も大幅に増加している.この国は,世界は,どこに行くのだろう.障がいを負った人たちが,長く,安楽に,郷土を愛して生きていけるのだろうか.そのような状況下で応戦のための具体化が問われている.
一つの応戦施策として,2025年までの構築を目指す地域包括ケアシステムがある.今,各自治体はその計画づくりに余念がない.その計画の中に入れ込む地域資源の有力候補に介護老人保健施設(老健)がある.厚生労働省の森岡氏は,老健は,在宅復帰,在宅療養支援の拠点として重要であると期待を示す.なぜならば,老健施設は全国で4,000,約35万床でケアを提供し,リハ専門職は3.75人(常勤換算),そのうちOTは1.51人であるという.ちなみに回復期リハ病棟は,約7万床である.桁が違う.
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