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特集 神経難病を支える作業療法
地域一般病院における神経難病患者への作業療法—病期別のかかわり
Occupational therapy for the patients with intractable neurological diseases in a regional general hospital:Interventions accoding to stages of the disease
阿南 啓太
1
,
北野 晃祐
1
,
山口 良樹
1
Keita Anan
1
,
Kosuke Kitano
1
,
Yoshiki Yamaguchi
1
1医療法人財団 華林会 村上華林堂病院
pp.20-25
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200095
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Key Questions
Q1:ALSとSCDの病期に応じた作業療法介入は?
Q2:神経難病患者に対する一般病院OTの役割は?
Q3:病院での介入を居宅で継続するために必要な事柄は?
はじめに
2014年(平成26年)10月現在,神経難病患者の診療は,主に大学病院等の難病医療拠点病院と難病医療協力病院および在宅医が連携して行っている.村上華林堂病院(以下,当院)は,福岡県における難病医療協力病院として,神経難病患者の在宅療養を支援する役割を担う.多くの神経難病患者は,疾病の進行により徐々に日常生活動作(ADL)が低下する.しかし,症状や障害は多様で,個人個人に合わせたリハが必要となる.当院のリハ科では,神経難病外来を通じて診断初期段階の患者,日常生活動作が低下している患者,人工呼吸器管理が必要な患者等,さまざまな病期にわたり作業療法が処方される.作業療法は,外来通院,レスパイト入院,訪問リハ,通所リハにより診断初期からターミナルまで,多くの神経難病患者の在宅生活を支援している.今回は,病期を移動手段により歩行期,車いす期,リクライニング車いす期に分類し,特に作業療法が難渋しやすい筋萎縮性側索硬化症(ALS)と脊髄小脳変性症(SCD)の作業療法について述べる.
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