特集 国際化への公衆衛生の対応
外国人患者と病院栄養士のかかわり
土屋 恵
1
Megumi TSUCHIYA
1
1東京都立墨東病院栄養科
pp.306-308
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900088
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■はじめに
国際化の波とともに日本に住む外国人の数は増加し,それに伴って,病院で診療を受ける外国人患者も増えている.当墨東病院では昭和63年4月から12月までの間で,新入院患者数は6,315人であり,そのうち外国人患者は約1%前後であった.他の都立病院でも外国人患者は,わずかずつではあるが増えていると思われる.
外国人が診療を受ける場合,まずぶつかるのは言葉の壁であり,次いで,習慣,宗教といった問題である.栄養科では,入院中の食事や,栄養指導などで直接患者と接する業務が多くあるが,患者が外国人である場合,やはり上記のような壁にぶつかってしまうのである.そのような時にどのように対応したらよいのか,当院のみならずどこの病院でも,頭の痛い問題のようである.そこで少ない経験の中からではあるが,当院での状況を述べてみたい.
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