別冊春号 2018のシェヘラザードたち
第三夜 術中筋弛緩モニターつけてました! しかし,筋弛緩遷延—モニターはまず装着,そして正しい解釈
岩崎 肇
1
1旭川医科大学 麻酔蘇生学講座
pp.17-21
発行日 2018年4月18日
Published Date 2018/4/18
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200003
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全身麻酔を受ける患者が手術室に入室すると,たくさんのモニターが装着される。筆者の在籍する施設では,心電図,血圧計,パルスオキシメータが患者に装着されていることを確認してから麻酔導入開始となる。さて,全身麻酔を行う際に“必ず”用いるモニターのなかに筋弛緩モニターは含まれているだろうか? 筋弛緩モニターは麻酔の三要素である鎮静・鎮痛・不動化のうち,“不動化”を確認することができる唯一のモニターである。しかし,日本のみならず,全世界的に筋弛緩モニターの装着率は低いことが知られている。当施設においては,近年ようやく全身麻酔の際,ほぼ全例で筋弛緩モニターが装着されるようになった。今回,術中筋弛緩モニターを装着していたにもかかわらず,手術終了後も筋弛緩が遷延した症例を紹介する。
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