連載 Clinician Update
ホスピタリストが押さえておくべき20論文をセレクト
官澤 洋平
1
,
石丸 直人
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.256-263
発行日 2021年7月29日
Published Date 2021/7/29
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900876
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1.Effect of catheter ablation with vein of Marshall ethanol infusion vs catheter ablation alone on persistent atrial fibrillation:The VENUS randomized clinical trial. JAMA 2020;324:1620-8.PMID:33107945
[研究デザイン]
多施設RCT
[背景・目的]
持続性心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーション(焼灼術)の成功率は限られている。肺静脈隔離術以外の治療戦略は,一貫した改善効果を認める結果は得られていない。左上大静脈の発生学上の遺残物であるMarshall静脈は,神経支配とAFのトリガーを含み,逆行性エタノール注入による焼灼術が可能である。Marshall静脈へのエタノール注入を持続性AFのカテーテル焼灼術に追加すると,焼灼術の治療結果(正常洞調律の維持)が改善するかどうかを検証する。
[対象]
18〜85歳の1剤以上の抗不整脈薬へ不応性の症候性持続性AF患者(持続期間>7日)(米国12施設,2013年10月〜2018年6月)
[介入・方法]
カテーテル焼灼術の単独治療を行う単独群と,カテーテル焼灼術にMarshall静脈へのエタノール注入を追加した併用群に,1:1.15に無作為に割り付けた(隠蔽化あり,置換ブロック法,患者-結果評価者盲検,治療者非盲検)。左房容積,AFの有病期間で層別化。
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