特集 代謝内分泌
【コラム】プロラクチン(PRL)—日常臨床で問題となる高PRL血症,その診断と治療
三木 伸泰
1
,
小野 昌美
1
Nobuhiro MIKI
1
,
Masami ONO
1
1東京クリニック 内分泌代謝内科
pp.126-134
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900139
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下垂体前葉ホルモンの1種,プロラクチンprolactin(PRL)1)は,いくつかの点でユニークなホルモンである。乳汁分泌ホルモン(泌乳ホルモン)とよばれるが,授乳できない男性にも存在する。そして,視床下部から抑制的な制御を受ける唯一の下垂体前葉ホルモンである。PRLの分泌異常症では,通常,分泌過剰症(高PRL血症)のみが問題になる。しかし,高PRL血症=PRL産生腫瘍(プロラクチノーマ2))ではない。その診断には,高PRL血症をきたす他の多彩な病態を除外する必要がある。
本稿では,高PRL血症の臨床につき実践的に論述する。
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