特集 代謝内分泌
【コラム】下垂体画像の見方—必要十分な画像検査のために放射線科医と共有すべき臨床情報
森 墾
1
,
國松 聡
1
,
大友 邦
2
Harushi MORI
1
,
Akira KUNIMATSU
1
,
Kuni OHTOMO
2
1東京大学大学院医学系研究科 生体物理医学専攻 放射線医学講座
2国際医療福祉大学
pp.118-125
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900138
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下垂体疾患を想定して下垂体画像検査を依頼するときには,関心のあるMRI撮像法(T1強調像やT2強調像などのシーケンス)の希望を羅列するだけではなく,疑いを含む臨床診断名,主訴,症状,発症時期やその後の経過などの臨床情報を簡潔に記載してもらえると,適切な画像検査プロトコルを組みやすい。特定の疾患が集中する施設では,疾患に合わせてあらかじめ放射線科医と一緒にプロトコルを決めておくことが望まれる。臨床診断名や詳しい臨床情報は,適切な画像プロトコルを選択するために必須であるのみならず,画像診断報告書を作成するうえでも欠かせない。的確な臨床情報と必要十分な画像検査が行われれば,依頼に応じた診断・治療方針の決定や効果判定に役立つ画像報告書が得られるであろう。
本稿では放射線科の立場から,臨床診断の確認や,鑑別診断の除外を目的とした下垂体画像を施行するにあたり,どのような病歴や依頼事項の記載が望ましいかについて述べる。
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