症例検討 薬をめぐるトラブル<後編>
ヘパリン投与量の誤り—誤投薬を防ぐスキルと知識
内藤 慶史
1
,
佐和 貞治
1
Yoshifumi NAITO
1
,
Teiji SAWA
1
1京都府立医科大学 麻酔科学教室
pp.260-263
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200525
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症例
67歳の男性。身長172cm,体重80kg。変形性関節症に対して右股関節全置換術が予定された。L1/2から硬膜外カテーテルを挿入した。その後,フェンタニルとプロポフォール,ロクロニウムを用いて麻酔導入,気管挿管を行った。
研修医Aから研修医Bへ食事交替をしている最中に,整形外科医からヘパリン静注を依頼された。研修医Bが,用意されていたヘパリン5mLを静注したら,術者が,出血が止まらないと騒ぎ出した。本来は1000単位(1mL)投与すべきところを5mL,5000単位投与していたことがわかった。
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