症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 2
ヘパリン持続投与で血小板が減少…これってHIT?
髙田 眞紀子
1
Makiko TAKADA
1
1都立多摩総合医療センター 麻酔科
pp.274-277
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200157
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症例
74歳の女性。身長156cm,体重53kg。既往歴として高血圧,脂質異常症,心房細動,脳梗塞がある。降圧薬,利尿薬,抗脂質異常症薬,ワルファリン,抗血小板薬を服用している。2〜3年前から労作時息切れを自覚,2か月前に増悪し,うっ血性心不全となった。冠動脈造影で3枝病変を指摘され,待機的に冠動脈バイパス術(CABG)予定となった。
手術1週間前に入院し,ワルファリン内服を中止し,ヘパリン持続投与に切り替えた。入院時の血小板数は18.3万/μLであったが,手術前日の検査で血小板数は7.2万/μLに減少していた。全身状態は良好だった。
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