徹底分析シリーズ 低侵襲化する呼吸器手術とその周術期管理
VATSの麻酔管理―十分な肺の虚脱,そして術後回復が早いことを意識した術中管理を!
山瀬 裕美
1
Hiromi YAMASE
1
1虎の門病院 麻酔科
pp.428-433
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102118
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開腹手術より腹腔鏡下手術を,開心術よりカテーテル治療を,というように,低侵襲の治療があらゆる領域で増加している。効果が同じならば,体への負担が小さいほうがよい。小さい切開創で行う胸腔鏡下手術も,開胸手術と比較して低侵襲である。開胸手術では,術後2週間前後の入院期間が必要であるが,胸腔鏡下手術は,術後4~5日で退院できる。胸腔鏡下手術後は早期に歩行を開始でき,日常生活に復帰するまでの期間が非常に短い。このため肺炎,肺梗塞などの呼吸器合併症の危険性も少なくなる可能性がある。胸腔鏡下手術の様式は,施設により異なる。当院では3本のポートで行う手術を施行しているので,これをもとに麻酔管理について述べる。
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