Japanese
English
論説
術後急性肺虚脱に対する間歇的陽圧人工呼吸の効果
The effect of IPPB for postoperative pulmonary collaps
中村 芳夫
1
,
伊奈 宏
1
,
岩井 誠三
2
Yoshio NAKAMURA
1
,
Seizo IWAI
2
1東京医科歯科大学第二外科
2東京医科歯科大学中央手術室
pp.357-362
発行日 1963年3月20日
Published Date 1963/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203047
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はじめに
手術後の肺合併症にはカタール性気管支炎,肺炎,肋膜炎,肺水腫,肺膿瘍,肺壊疽,肺栓塞等もあるが,1910年Pasteur1)-3)によりmassivecollaps of the lungなる名称が唱えられ,わが国においても1938年石山教授4)5)により本症の基礎的,臨床的研究がなされた急性肺虚脱が他の肺合併症とは別にかつ比較的頻発することが明らかになつた.その後,診断技術の進歩により植草6),西村7),羽田野8),上村9),渡辺10),真鍋11),石田12),綿貫13),橋本14)-17)等の研究が報告されている.
最近抗生物質の使用により術後管理は容易になり肺炎等の肺合併症は激減したのに反し肺虚脱は依然として相当多数に起るために肺虚脱の占める割合がまし,肺虚脱の診断,治療が重要視されるようになつた.
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