症例検討 癌治療と麻酔
多発転移への骨接合術―神経ブロックを併用し,術前から術後までの鎮痛を図る
池上 直行
1
,
玉井 直
1
IKEGAMI, Naoyuki
1
,
TAMAI, Sunao
1
1静岡県立静岡がんセンター 麻酔科
pp.266-269
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101481
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症例
62歳の女性。身長146cm,体重42kg。3年前に右乳癌に対して右乳房切除術を受けた。術後化学療法〔ドキソルビシン+シクロフォスファミド+パクリタキセル(AC-T)〕を施行。半年前に骨転移,肺多発転移が見つかった。疼痛に対してMSコンチン100mg×2/日を投与されていたが,やがてMSコンチン300mg×2/日に増量され,除痛はVAS 2~3と良好であった。在宅加療へ向けて準備を行っていたが,院内トイレで転倒受傷し,右上腕骨と左大腿骨頸部を骨折。両骨折に対して骨接合術が予定された。術中に,仰臥位からビーチチェア位への体位変換を行う予定である。
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