経験と考察
人工膝関節全置換術後鎮痛管理に対する試み 持続大腿神経ブロックと坐骨神経ブロックを併用した術後鎮痛
佐々木 祐介
1
,
能地 仁
,
阿部 里見
,
伊藤 浩
,
大友 重明
1旭川医科大学 整形外科
キーワード:
Diclofenac
,
坐骨神経
,
術後管理
,
術後痛
,
神経ブロック
,
大腿神経
,
無痛法
,
膝関節置換術
,
Droperidol-Fentanyl
Keyword:
Analgesia
,
Diclofenac
,
Femoral Nerve
,
Nerve Block
,
Pain, Postoperative
,
Postoperative Care
,
Sciatic Nerve
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Innovar
pp.1361-1363
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014042059
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人工膝関節全置換術(TKA)を行った患者に対し、持続大腿神経ブロック(CFNB)とintravenous patient-controlled analgesiaを併用した15例15膝(男性2例、女性13例)をA群、CFNBと坐骨神経ブロックを併用した15例15膝(男性2例、女性13例)をB群に分類した。術後3時間と24時間における安静時疼痛および膝前面動作時疼痛・膝後面動作時疼痛(visual analogue scale:VAS)と坐剤使用量および術後1日目と2日目の昼食摂取量、歩行器で離床するまでの期間について比較検討を行い、手術は全例、内側傍膝蓋骨切開で進入後modified gap techniqueにて施行し、術後にドレーンクランプ法を3時間行った結果、VAS評価において、術後3時間時・24時間時ともに、全項目で両群とも有意差を認めず、坐薬使用量および離床期間についても有意差を認めなかった。なお、昼食摂取量は術後1日目・2日目共に、B群で有意に多く認められ、術後の嘔気はA群では5例認めたが、B群では認められなかった。
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