ミニ特集 心臓再同期療法
CRT-Dとは何か?
瀬尾 由広
1
SEO, Yoshihiro
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科 循環器内科
pp.694-699
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100980
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両心室ペーシングを用いた心臓再同期療法Cardiac Resynchronization Therapy(CRT)は薬剤抵抗性の重症心不全症例に対する有効な非薬物療法である。CRTの効果は,ペーシングにより心室内,心室間および房室間の電気的非同期性を改善することにある。CRTが有効な症例を予測するには,ガイドラインに示されたQRS時間だけでは不十分であり,心エコー図による心室収縮のずれを評価する方法が重要である。しかし,その指標は多岐にわたっており,いまだ確立されてはいない。一方,2006年8月より本邦でも両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)の使用が可能となり,それに合わせて植込み型除細動器(ICD)の適応ガイドラインが改正され,CRT-Dの使用が拡大されている。
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