症例カンファレンス
CRT-D挿入患者の胃癌手術
安田 篤史
1
,
林 怜史
2
,
尾頭 希代子
3
,
松﨑 孝
4
,
森松 博史
5
Satoshi HAYASHI
2
,
Kiyoko BITO
3
,
Takashi MATSUSAKI
4
,
Hiroshi MORIMATSU
5
1帝京大学医学部 麻酔科学講座
2聖路加国際病院 麻酔科
3昭和大学医学部 麻酔科学講座
4岡山大学病院 麻酔科蘇生科/集中治療部
5岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体制御科学専攻生体機能制御学講座 麻酔・蘇生学分野
pp.309-325
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201348
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午後3時,翌日の症例の割り振りをみて患者カルテを開くと「CRT-D」と書いてある…。「CRT-D」って何? と思う麻酔科医もまだまだ多いと思われる。ペースメーカ・ICD装着患者の麻酔管理というだけで腰が引けてしまう人,ペースメーカモードの理解ができていない人,DDDやVVIの3つ目の「D」や「I」の説明がちゃんとできない人が,CRT-D装着心不全患者の麻酔管理を担当することになって,一晩で十分な準備(患者術前評価だけでなく麻酔科医としての勉強を含む)ができるだろうか? あなたが研修医であれば,たぶん,麻酔科指導医に頼るしかないと思うだろう。指導医であればその期待に応えられるだろうか? 今回,この架空症例をもとに誌上カンファレンスを行うことで,今後似たような症例に遭遇した際の麻酔計画を立てるうえでの一助になればと思う。できれば前日ではなく,もっと早くにその症例を把握しておきたいところだが…。
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