徹底分析シリーズ レミフェンタニル
レミフェンタニルの薬理学:臨床麻酔科医の技の裏づけ
木山 秀哉
1
Shuya KIYAMA
1
1北里研究所病院 麻酔科
pp.844-850
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100410
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フェンタニルよりも短時間作用性のオピオイドを求めて,基本構造の4-アニリドピペリジン骨格の側鎖にアルキルエステル基を導入して,血中エステラーゼで分解されるオピオイド群が合成された(図1)。これらのμ受容体アゴニストとしての薬理活性と作用持続時間を検討した結果,アルキル基の炭素鎖の長さの違いが,オピオイド活性の強さ,作用時間の長さと関連することが明らかになり,数多くの化合物の中から選ばれた薬物がレミフェンタニルである1)。練りに練られ開発されただけに,きわめてscientificな投与が可能であるが,下に記す“定数と公式”を覚えれば上手に使いこなすことができるかというと,それほど話は単純ではない。
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