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あとがき
髙尾 昌樹
pp.202
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188160960780020202
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今月は,神経放射線の特集をお届けします。私が医学生だった頃,ようやく頭部MRIが出てきた時期で,授業で数枚の写真が示されたことを思い出しました。まだ,頭部CTを撮像するだけでもずいぶん時間がかかったなあ。病棟で臨床的にWallenberg症候群と診断され,CT画像では何も描出されない病巣が,MRIで見事に見出されたときに感動した記憶もあります。今とは違って,MRIは機器も少ないし簡単には撮像できなかったので,発症後しばらく経過してから確定できたことも覚えています。諸先輩の先生方は,画像の技術革新をしのぐ,神経局在診断を持っていたのがすごいですね。
神経局在診断と言えば,若手脳神経内科医の教育コースに講師として参加しました。その際,神経局在診断をいろいろ聞いて,脳幹や脊髄の横断図を書いていただいたのですが,多くの若手脳神経科医が,神経解剖を苦手としている印象でした。MRIでたくさんの病変が見えたときに,どの病変が患者さんの症状に関係しているかを考えるのが,神経局在診断です。自分もすごく知っているとは思いませんが,今でも解剖の本を開けることは多いので,局在診断が苦手な方にはぜひ勉強をしていただきたいと思います。

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