特集 看護管理をクリエイティブに展開する方法
患者本位のあるべき看護を確立するための経済学的視点
飯島 佐知子
1
1共立女子短期大学看護学科
pp.15-19
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100098
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医療の社会経済的環境と看護の現場の疲弊
今日,医療の質と経済的効率をいかに両立させるかは,先進諸国における医療制度改革の重要な課題の1つになっている。
わが国においては,医療費抑制政策として,患者の自己負担金の増加と診療報酬の引き下げが段階的に行なわれてきた。その結果,2002年の国内総生産GDPに対する医療費の割合は7.6%となり,先進国のなかでは英国についで低い値に留まっている1)。また,入院患者の平均在院日数は,1995年には32.8日であったが,2002年には22.2日と6年の短期間に10日以上短縮している2)。さらに2004年には,一般病床に診断群別包括支払い(Diagnosis Procedure Combination: DPC)の導入が始まり,よりいっそう入院期間の短縮が見込まれる。
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