特集 院内教育支援システムの構築と実際
新人看護職の職場適応を促す「技術披露研修会」
成田 康子
1
,
笹倉 しのぶ
2
,
山元 孝子
2
,
土江 孝子
2
,
前田 あけ美
2
1兵庫県立加古川病院看護部・前兵庫県立成人病センター看護部
2兵庫県立成人病センター看護部
pp.112-117
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100021
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はじめに
2003(平成15)年度の日本看護協会調査研究報告書では,全国の看護師全体の15.9%もの新人看護職(以下,新人)が就職後1年以内に離職をしている実態が報告されており,新人の職場適応や育成のあり方が,臨床の現場では大きな問題となっている。
兵庫県立成人病センター(以下,当院)でも,毎年十数名の新人が入職しているが,入職後1年以内に職場適応できず,早期離職する傾向がみられるようになり(表1),これは指導する側・新人の双方にとって,つらい体験となっている。特に当院はがんの専門病院であり,臨床現場では新人にも高度な専門看護が求められている反面,新人を受け入れる現場は,新人を十分に指導する余裕がない忙しさのなかで新人を受け入れざるを得ないのが現状である。
そこで,いままで行なわれてきた入職時の新人オリエンテーション方法やプリセプターシップシステムのあり方,新人の年間教育計画を見直し,新人の職場適応を促進させる教育・育成のあり方を再検討した。本稿では,そのなかでも特徴的だと思われる「技術披露研修会」について紹介したい。
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