BOOK REVIEW
―魅力的な職場づくりの第一歩は新人のサポート体制の見直しから―『プリセプターシップを変える 新人看護師への学習のサポート』
成田 康子
1
1兵庫県立加古川病院看護部
pp.269
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100648
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■新卒看護職とプリセプターの共倒れを防ごう
日本看護協会の「新卒看護職員の早期離職等実態調査」の結果,2003(平成15)年度新卒看護職員の入職後1年以内の離職率は全体平均で8.5%,離職理由として「健康上の理由(精神的)によるものが増加する傾向にある」とした病院は29.1%,「職場不適応によるものが増加する傾向にある」とした病院は36.8%である。新卒看護職員の精神的サポートをしながら職場適応を促すことが看護現場には求められ,プリセプター制をとる病院が85.6%にのぼっているが,新人・プリセプターともに疲れ果て,退職者が増加しているのが現状である。
本書は,プリセプターシップを効果的に実施しながら新卒看護職員の職場適応をいかに促すかという観点から,プリセプターの事前研修をどうしようかと悩む教育担当者,プリセプター任せにせず全員で新卒看護師を育成する環境をつくる努力をしている看護師長,次年度のプリセプターを任命され不安に思っている看護職の皆様に,ぜひ読んでいただきたい1冊である。
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