一頁講座 リハビリテーションと法律・12
職場適応訓練
河合 諒二
1
1労働省職業安定局業務指導課
pp.1021
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104445
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職場へ適応するということは,職業リハビリテーションの最終過程であり最終目標であると言える.
障害者が企業に雇用され,それぞれの職場に適応し得るかどうかは,障害者が職場環境に働きかけていくことが必要であるとともに企業の障害者雇用に対する姿勢と雇用管理上の配慮がキーポイントとなる.このことは,もちろん健常者についても同じことであるが,一般に心身障害者は心身上のハンディキャップの故に社会的体験も乏しいことから職場生活に対する適応は必ずしも健常者と同様に期待できないばかりでなく,事業主にとっても,心身障害者の受け入れが初めてであるような場合,その取扱いに不慣れであること等から心身障害者は雇用されても,職場適応上の問題等から間もなく離職するような事例も起こりがちである.心身障害者の雇用機会の確保を拡大することもさることながら,定着指導を十分に行うことが重要となる.
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