焦点 臨床看護に関する研究の動向と今後の課題(Ⅲ)—20世紀から21世紀へ向けて
救急看護に関する研究の動向と今後の課題
山勢 博彰
1
,
山勢 善江
2
1山口大学医学部保健学科
2産業医科大学産業保健学部
pp.451-465
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900581
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はじめに
近年のわが国の社会情勢をみると,保健・医療・福祉を取り巻く環境は大きく変化し,看護業務にもより複雑で高度な機能が求められるようになった。それまでのジェネラリストとしての看護者像からスペシャリストとしての看護者像への変化は,こうした社会・医療環境の変化によって必然的に生じてきたものである。救急看護も例外に漏れず,より高度で先進的な医療における救急看護のあり方を模索してきた。それが最も明確に姿を現わしたものが1997年の認定救急看護師の誕生であり,1998年の日本救急看護学会の設立であった。
本稿では,このような転換期を迎えた日本の救急看護における研究の動向を概観し,あわせて欧米における研究の現状を踏まえながら21世紀の救急看護学研究の課題について言及する。
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