焦点 臨床看護に関する研究の動向と今後の課題(Ⅲ)—20世紀から21世紀へ向けて
日本の小児看護に関する研究の動向と今後の課題
筒井 真優美
1
,
小村 三千代
2
,
飯村 直子
1
,
福地 麻貴子
1
,
込山 洋美
2
1日本赤十字看護大学
2日本赤十字看護大学大学院
pp.479-491
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900583
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はじめに
子どもたちの心身の健康は虐待,不登校,校内暴力などの増加が示しているように悪化しており,このような状況を打破するため,2002年度から実施される小中学校の新学習指導要領案では「ゆとりの中で生きる力をはぐくむ」ことが目的とされることになった(筒井,2000a)。また,少子化にともなう小児病棟の閉鎖,混合病棟化など小児医療の縮小が子どもと家族の看護にもたらす影響は大きい。このような状況の中,小児看護に関する研究はますます重要になると思われる。
本論文では小児看護の文献総数を概観するとともに,論文の形式が整った小児看護の文献を掲載している『看護研究』,「日本看護科学会誌』を検索した。このうち,原著となった論文32件(48ページの資料参照)を対象に小児看護実践および研究の動向を探った。しかし,両誌には小児看護の教育に関する原著は含まれていなかったので,『最新看護索引』を検索した。以上の文献から小児看護における課題を述べる。
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