連載 中医学で考える妊娠・出産の食養生・3
「便秘」の食養生
和田 曉
1
,
髙島 系子
1医療法人「医食会」
pp.526-531
発行日 2007年6月25日
Published Date 2007/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101031
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中医学からみた便秘のメカニズム
便秘が起こる体の問題に着目
マイナートラブルである便秘は,ともすると軽視されがちですが,妊産婦にとってはたいへん不快な症状です。
また,一時的には,産科で処方される緩下剤で解決できても,便秘しやすい体の状態は変わらないため,またしばらくすると便通が悪くなり,薬を繰り返し飲むことになりがちです。食事による便秘改善がもっとも良い方法ですが,便通をよくする食物のなかには,流産を引き起こす可能性のあるものもあるため,十分な注意が必要です。
中医学には,即効性があり,妊娠中にも問題ない便秘改善策が多々あります。しかし,そういった対症療法だけでは不十分で,便秘の背景にある体の問題に着目することが大切だと考えています。
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