連載 あの人の思い出カバン・9
トレードマークは笑顔! 自由型の戦略保健師―カバンの持ち主:林 優子さん(元練馬区)
村中 峯子
1,2
1社団法人全国保健センター連合会企画部
2東京大学大学院医学系研究科
pp.1128-1135
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101115
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きわめて個人的な感想だけれども,私は練馬が好きだ。駅に降り立ったときに漂っている,その土地の磁場みたいなものが柔らかい。3年ほど前,最初に練馬区を訪れたとき,区役所の職員さんの印象も良かった。すれ違うだけのときでも,声をかけて挨拶をしてくれる役所は,全国的にみてもそうそう多くはない。しかも東京23区内なのに,である。商店主の人に,道を聞いても親切だ。
そういった感想を伝えると,練馬の人は大抵,こう答える。「練馬だもの」と。「ほんの少し前までは,田畑が広がっていたのだから」というのが,その理由らしい。練馬区は,いま人口70万人を抱えるまちになった。ちょっと都会化しただけで,スノッブになり下がるよりも,ずっと素敵だ。「頑張れ練馬!」と心のなかで思う。
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