新カリキュラム講座 一般教養課目・1
史学編II
松島 栄一
1
1東京大学史料編纂所
pp.38-41
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905818
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■史学史を中心に
「史学」の内容が,多義で,複雑であることは,いうまでもないが,まず,一般教育としては,(すでに述べたように)これまでの小・中・高校での歴史学習を基礎にしたまとめを,オリエンテーションとして(基調的なものとして),出発点としなければならないであろう。これまでの歴史学習は,教科書と,その基準となっている文部省の「学習指導要領」とがあって,歴史の内容と体系とを規定しているわけである。「史学」は,全くそれとは無関係ではないのである。このことは,第1の前提であるといえる。
このことは,このような内容の日本史・世界史が,いつ,どのようにしてまとまったのか,という問題は,ほとんど説明されることなくきている。その意味では,今日までの史学史が,まず考えられねばならないのである。
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