新カリキュラム講座 一般教養課目・1
史学編Ⅰ
松島 栄一
1
1東京大学史料編纂所
pp.34-37
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905799
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まえがき
看護教育についての新しいカリキュラムが昨年発表され,新しい一般教育(一般教養)の科目として「史学」という科目が新設された。この「史学」はいうまでもなくこれまで新制大学の大学設置基準のなかでも,「歴史学」としてもうけられてきたものと,ほぼ同じ内容であるといえる。わたしは,1949年,新制大学として早稲田大学理工学部が切り挨った時から,同学部の一般教育の「歴史学」を担当して今日にいたっているし,また1965年以来は同大学法学部の一般教育の「歴史学(日本史)」をも担当してきている。その二つの経験—それにも,若干の歴史的な発展変化があるであろうが—をもとにして,この看護教育における「史学」の具体的な内容を考えてみようとおもう。もとより自信をもって提示できるほどのものではないが,新しいカリキュラムの分野であるという点で,何か討議の材料になるためにも,また考慮の際の資料にもしてもらうために,ともかくも一つの試案として,乞われるままに,まとめてみようとおもったのである。
どうか自由に批判し,検討を加えられて,少しでも参考にしてもらえるところがあるならば,それは否定的な意味,批判的な意味においても参考にしてもらえるならば,わたしとしては十分に幸せなのである。
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