特集 看護実践力としての看護技術教育
評価機能を重視した指導の実際―2年課程での展開
鎌田 美智子
1
1兵庫県立総合衛生学院看護学科
pp.1066-1073
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901016
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はじめに
「1年目は戸惑っているけれど,基礎知識があるので技術的な部分をフォローする体制をとれば2年目ごろから発展します.自分で納得すれば早いですね,初期のリアリティショックをどうフォローするかですよ」あるいは,「すぐには技術と知識が一致しないのです.聞けば知識はあるのですが….1~2年かかりますね」これらはある懇談会での新カリキュラム下の卒業生を評する看護部長さん方の言葉である.
ダイナミックな臨床現場に圧倒され,頭が真っ白になりながらも奮闘している教え子たちの姿が浮かんできて,愛しくなってくる.体験の少なさによる立ち往生,これは看護現場に限らないだろうから,しばらく見守っていただくしかない.課題は,看護実践力としての発揮の仕方である.技術は最終的には,外的に表現されるのであるが,その学習過程では,知識体系やその表現行動そしてそれらをつなぐ知的操作などを訓練してきたはずである.
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