連載 看護学教育研究実践への提言・7
看護学教育の教育方法に関する研究動向と今後の課題・1―授業方法の開発等に関する研究に焦点を当てて
永野 光子
1
,
鈴木 純恵
2
,
太田 澄恵
3
1千葉大学大学院博士前期課程
2千葉大学大学院博士後期課程
3千葉大学医学部附属病院
pp.798-803
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900949
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はじめに
看護学教育の場において,各授業を担当する教師は,どのような展開方法が,対象となる学生の状況に適しているのか,授業内容を最も効果的に教授し得るのか,問い続けている.このような授業の方法を中心とした教育方法への関心の高さは,過去5年間の看護学教育研究総数783件の中で,「教育方法とその成果に関するもの」という研究が168件(21.5%)存在し,「看護学実習に関するもの」「学生に関するもの」と並んで多い1)という報告からも明らかである.
教育方法という用語は,広義には広く教育が実施されている場所,学校体系,教育行政機関などや,そこで実施されている活動などを包含して使われる場合もある.しかし,本稿においては,「教育目的を達成するために教育によって意図的・計画的に行われる教育活動の方法であり,主にその教授方法をさす」2)ものとする.
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