連載 学生のための看護診断入門・7
網膜剥離手術後患者の看護診断
別府 博子
1
,
堤 由美子
1
,
中馬 成子
1
,
中俣 直美
1
,
田畑 裕子
1
,
三浦 陽子
1
,
柴田 恭亮
1
,
鹿島 友義
2
1鹿児島大学医療技術短期大学部看護学科
2国立南九州中央病院
pp.792-797
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900948
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
眼の手術は一般の外科手術と比較すると病変部が限局しているので,手術による侵襲度では少ない方の部類と言えるだろう.しかし網膜剥離の手術を受ける患者は,術直後から1日目にかけ,創部保護の目的で両眼帯をつけ,加えて頭部を固定しなければならない.この身体的な制限は,患者にとって耐え難い苦痛になる.さらに,術後約1週間は創の保護,感染防止のために,術眼に眼帯をつけるので,日常生活動作にも支障をきたす.
また患者の多くは,その障害や損傷の程度に関係なく視力が回復したことを確認するまでは,視覚を喪失するのではないかという不安を持っている.看護者は,この患者の置かれている深刻な心理的状況に留意し,援助していかねばならない.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.