連載 看護学教育研究実践への提言・11
看護学の教育内容に関する研究動向と今後の課題
塚本 友栄
1
,
亀岡 智美
2
1大田原赤十字病院
2千葉大学医学部附属病院
pp.202-207
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901072
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現在,我が国の看護学教育はその高等化に向けて著しい変化を遂げつつあるが,こういった教育制度の整備とともに,質の高い看護を提供できる看護婦の育成のためには,教育内容・方法に関する研究成果の累積と活用が極めて重要である.このような状況をふまえ,本稿は,過去5年間の看護学教育研究の中で教育内容をめぐる研究の現状について概観し,これからの課題について検討を試みたものである.
教育学的には,教育内容とは,広狭二義があり,教育施設において提供される一連の教育計画の総体に焦点をあて論述したもの,あるいは教材の選択と配列の問題に焦点をあて論述したものがある1).前者は,カリキュラムという広い概念とほぼ同義に用いられる場合であり,これについては次号で取り扱う.本稿では,後者に焦点をあて,「教育目的を達成するために選びだされた文化財および学生のあらゆる種類の学習活動」2)という定義を採用した.
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