調査・研究
学生の主体性を育むグループ研究指導
土屋 八千代
1
1聖母女子短期大学
pp.852-857
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900697
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はじめに
当校は毎年秋の学園祭(聖母祭)で学生の研究報告を行なっている.聖母祭は学生会主催のものでカリキュラム上は特別教育活動の範囲にあり,学生の主体性・独創性が重視される.ここに数年前より学習的要素として研究的活動を取り入れることになり,1年生は看護技術・演習に関するもの,2年生は実験的・統計的なもの,3年生は4月から取り組む卒業研究としてのケース・スタディを発表するようになっていた.しかし,いわゆる新カリキュラムの導入に伴い卒業研究の時期が変更になったため,3年生の聖母祭研究についての検討を要することになった.
新カリキュラムへの移行期にあり流動的であることを前提にして,初年度は3年次4月(1クール)の実習場所で,グループ研究を行なうことに決定し,そのテーマや内容,方法については担当教員に一任することになった.特別教育活動としての研究に教員が何処まで介入するか等,教員の位置付けが不明瞭な部分を残しているものの,元来特別教育活動の目標は「教師と児童・生徒及び児童・生徒相互の人間的な接触を基盤とし,望ましい集団活動を通して豊かな充実した学校生活を経験させ,人格の調和的な発達を図り,健全な社会生活を営む上に必要な資質の基礎を養う」1)ことにある.つまり教師の適切な指導で学生の主体性を育成することである.
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