特集 保健婦活動論文集
研究
住民主体型のグループ育成をめざした保健婦活動のあり方に関する研究—グループの形態分類
九島 久美子
1
,
鳩野 洋子
2
,
田中 久恵
3
,
伊藤 昌子
4
,
釘本 祥子
5
,
野元 寿美子
4
,
深谷 千穂里
6
,
人見 ますみ
7
,
小田 和子
8
,
成中 政子
6
1世田谷区社会福祉事業団訪問看護ステーション芦花
2国立公衆衛生院
3山梨県立看護大学
4世田谷区砧保健福祉センター
5世田谷区社会福祉事業団訪問看護ステーションけやき
6世田谷区玉川保健福祉センター
7世田谷区北沢保健福祉センター
8世田谷区世田谷保健福祉センター
pp.194-200
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901943
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要約
地域の自主グループの支援方法について検討するために,グループの類型化を試み,おのおののグループに対する保健婦などの支援,グループの課題について検討した。
類型化は,「相互ケア度」「自立度」「活動の広がり度」「地域への広がり度」「行政・ボランティア・専門職等の関与度」「変化度」の6つの観点から行った。この6つの大項目に対し,おのおの小項目を設定し,小項目の得点を合計した項目を大項目得点としてレーダーチャートに記載し,形態の類似したものをグループ化した。
これを対象地域の13グループに対して実施した結果,グループは「広域協働型」「独立活動型」「障害同類型」「通所訓練型」「小地域共同型」「行政支援型」の6タイプに分類された。おのおののグループの違いに関係しているのは,保健婦をはじめとした専門職の関わり方が大きいことが考えられた。
今後は,保健婦などの支援者がグループの目標や方向性を理解し,グループの状況に合わせて住民自身が力をつけていく週程を段階的に支援していくことが必要であるとともに,保健婦の地区活動の中での自主グループの位置づけを明確にしつつ,行政職員としての支援を考えてゆく必要性があると考えられた。
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