特集 あらためて協同学習を理解する
看護専門学校における協同学習導入の一年を振り返る
遠藤 奈美子
1
,
田中 みゆき
1
,
石丸 綾佳
1
,
菅谷 清美
1
1滝川市立高等看護学院
pp.548-555
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201277
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協同学習との出会い
私たち、滝川市立高等看護学院(以下、当学院)教員が協同学習と出会ったのは、2015年12月に札幌市で開催された安永悟先生による「看護学教育にいかす協同学習のすすめ」というテーマの講演会だった。この講演会には、当学院の全教員8名のうち5名が参加した。私は「協同学習」という名称を耳にしたことがあったため、何か自分の講義の参考になればという軽い気持ちで講演会に参加した。しかし、講演の内容はその期待をはるかにこえたもので、講義のなかで知識だけでなく、主体性・能動性・協働性といった能力を伸ばし、現場で活躍できる人材を育成できるという理論と技法に私たちは感銘を受けた。また、実際に協同学習の技法を体験したことで、学んだことを自分の言葉にして仲間に話すことが、こんなにも自分の頭で考え記憶に残るのだということを体感した。講演会に参加したほかの教員も協同学習の効果を実感しており、帰路につく間も興奮しながら話をした。その後、個々の教員が自分の講義に協同学習を取り入れはじめた。
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