特集2 実践のための協同教育 学生が意見を出し、対話を促す仕掛けづくり
浦添看護学校における協同教育の実践―協同教育のねらいと効果
知念 榮子
1
1学校法人湘央学園浦添看護学校
pp.420-425
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202276
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協同教育(協同学習)との出会い
沖縄県内には5校の看護専門学校があり、それぞれ設置主体は異なる。そのような中にあって、看護基礎教育に関わる専任教員の質向上を図ることを目的として、1996年に看護教諭会(現・沖縄県看護教育協議会)が発足した。以来、沖縄県の委託事業を含む専任教員研修が年間を通して実施されている。
協同学習は2017年にプログラムされた研修内容で、筆者が沖縄県看護教育協議会の会長として前任者から引き継いだプログラムであった。「そもそも協同学習って何?」「協同で学習するってグループワークじゃないの?」「看護教育ではグループワークって日常だよね、それを再教育研修のテーマにするの?」などと、疑問を感じつつ引き継いだプログラムであった。講師を引き受けていただいた梅花女子大学教授(当時)の緒方巧氏との出会いも、ここがスタートであった。緒方氏と研修内容を繰り返し調整していく中で協同学習の概要1)が把握でき、それが学習者の学びに対する主体性を引き出し、同時に協同学習で実践されている教育技法を活用することで、教授法の工夫につながるであろうことが推測できた。そして、協同学習を用いた授業の中で学生たちが活き活きとした顔を見せることで、従来の教授法に満足できなかった教員らを元気にし、モチベーションアップにつながっていくのではないかという期待感もあった。
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