連載 授業研究で変わる! 授業研究で変える!・10【最終回】
看護教員が自らの授業実践を発表したり,論文にまとめる方法
吉崎 静夫
1
,
蔵谷 範子
2
,
末永 弥生
2
1日本女子大学人間社会学部
2国際医療福祉大学小田原保健医療学部看護学科
pp.1018-1024
発行日 2015年10月25日
Published Date 2015/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200369
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
連載の最後にあって,これまでに紹介してきたような授業研究をまとめ,看護教員が学会や研究会で口頭発表(あるいはポスター発表)したり,論文発表するためには,どのようなことに留意したらよいのかについて概説する。
例として本連載の第8回目(56巻8号)に取り上げた授業実践を論文にまとめる方法を考えてみる。この事例は,2015年5月19日(火)の第1・2時限に,1年生82名を対象に実施された,国際医療福祉大学小田原保健医療学部看護学科に所属する筆者ら(蔵谷,末永)によるティーム・ティーチングの授業である。この授業は,看護学原論のなかの6・7回目で,テーマは「看護とは─体験を通して考える①②」である。そこでは,基礎看護学領域の導入教育である「看護学原論(看護学概論と呼ぶ看護大学や看護専門学校も多い)」を単なる受け身の科目ではなく,学生が主体的に「看護とは何か」を考える科目に改善・開発しようとする授業者の強い思いをもって行われた。さらに,本事例の資料を補強するために,2014年に実践された同一科目の授業で収集した資料を加えて考えることにする。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.