連載 アジア,アフリカ,ラテンアメリカの看護教育はいま・7
ベトナム─患者1人ひとりと向き合える看護師教育を目指して
稲岡 希実子
1
1国立国際医療研究センター国際医療協力局派遣協力課
pp.1012-1017
発行日 2015年10月25日
Published Date 2015/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200368
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『ベトナム』『看護師』と聞けば,EPA(経済連携協定)に基づくベトナム人男性看護師がわが国の看護師国家試験に合格したというニュースを思い出す。寂しがり屋の多いベトナム人が,祖国を離れ,遠い日本で母国語以外の言語で国家試験に望む過程はどんなに大変であっただろうか。また,外国人受験生を支えた関係者の方々のご苦労を思うと頭が下がる思いである。国家試験を合格した後も,彼らが日本で長く働くには細かな課題を乗り越えなければならない。
筆者は,2014年3月より現在に至るまで,『JICA(日本国際協力機構)ベトナム国医療従事者の質改善プロジェクト』の長期専門家として,中部のフエを拠点にして活動している。これまでも,同プロジェクトの短期専門家としてホーチミンを拠点にして4か月活動し,その他,所属先である国立国際医療研究センター国際医療協力局の研修事業や調査活動を通して途上国の医療人材育成にかかわってきた。
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