連載 “医療安全力”を育むリスクアセスメントトレーニング・Training 18
なぜ,マニュアルが遵守されないか?
斉藤 奈緒美
1
,
石川 雅彦
1
1公益社団法人地域医療振興協会地域医療安全推進センター
pp.1026-1032
発行日 2015年10月25日
Published Date 2015/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200370
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マニュアル遵守にかかわるインシデント・アクシデント
医療技術の進歩に伴い,医療機関にはより安全で質の高い医療の提供が期待されている。なかでも看護職員は,直接,患者・家族にかかわることも多く,看護の提供に関わる知識・技術はもちろんのこと,双方向のコミュニケーションスキルも求められている。
2009(平成21)年7月には厚生労働省が,看護の質向上と医療安全の確保,および新人看護職員の早期離職防止を期待して,「保健師助産師看護師法,看護師等の人材確保の促進に関する法律」を改正し,2010(平成22)年4月から,新人看護職員研修を努力義務とした。その内容としては,保健師助産師看護師法では「保健師,助産師,看護師及び准看護師は,免許を受けた後も,臨床研修その他の研修を受け,その資質の向上を図るように努めなければならない」とされている。
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