焦点
自分の授業に学ぶ―看護教員のための授業リフレクション
目黒 悟
1
1藤沢市教育文化センター
pp.1072-1078
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100562
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自分の授業を改善する難しさ?
授業研究を通して看護教育の現場に立ち会う機会を数多く得るようになって,しばしば出会うのは,自分の授業に不安や迷い,不全感を抱え,授業を行うことの難しさや辛さを訴える先生方である。また,このような先生方から多く寄せられる質問に「どうしたら学生の興味関心を引きつけることができるのか」「どうしたら学生が居眠りしないですむか」「どうしたら一方的な授業にならないですむか」といったものがある。
しかし,授業の中で起きていたことの一体何が気になって,不安や迷い,不全感につながっているのか,あるいは何のために学生の興味関心を引きたいのか,どうして一方的ではいけないと思うのか,といった問いを投げ返してみると,思いの外,その答えが漠然としていることが多いのに気づく。また,「今時の学生とはこういうものだ」「授業とはこうあらねばならない」といった思い込みが,不必要に授業を難しいもの,辛いものにしてしまっているかのような答え方をする先生も少なくない。そもそも,自分がその授業で何をやりたいのかが,はっきりしてないことも多いのである。
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