連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・8
―教育方法の統合と実践 基礎看護学―看護実践力を育むために講義・演習・実習を「つなぐ」教育
川西 美佐
1
,
山本 加奈子
1
,
吉田 和美
1
1日本赤十字広島看護大学
pp.248-254
発行日 2014年3月25日
Published Date 2014/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102655
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はじめに
筆者らは,日本赤十字広島看護大学(以下,本学)の基礎看護学領域で,主に1,2年生の科目を担当している。この時期は,入学直後の学生が初めて看護と出会い関心をもち,講義・演習を通して看護が「わかる」「できる」ようになるための実践的・主体的な学び方を体得し,実習を通して専門職として看護の道を目指すという志を固める時期と考えている。
授業に活用している教育方法としては,これまでの連載で紹介したシミュレーション教育・ICT(看護技術動画)・OSCE(客観的臨床能力試験)・模擬患者に加えて,ポートフォリオプロジェクト学習,学内演習に臨床看護師の協力を得る赤十字看護教育サポーター(Red Cross Nursing Education Supporter,以下,レクネス)制度がある。学生が卒業時にどれだけ看護実践力を育み,看護実践の場で永く活動できるかの評価はまだこれからであるが,在学生の反応からはその成果を実感しているところである。
今回は,基礎看護学領域が担当する1年生の科目に焦点を当て,学生の看護実践力を育むために,本学で開発に取り組んできた教育方法を,各科目で現在どのように統合し実践しているかを紹介する。
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