連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・3
―教育方法開発―ICT(看護技術動画)
百田 武司
1
,
末廣 久美子
1
,
森本 千代子
1
,
竹倉 晶子
1
,
平賀 睦
1
,
山本 加奈子
1
,
宮川 幸代
1
1日本赤十字広島看護大学 平成23年度大学教育・学生支援推進プログラムICT班
pp.952-957
発行日 2013年10月25日
Published Date 2013/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102539
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はじめに
日本赤十字広島看護大学(以下,本学)では,学部の学生が卒業までに習得すべき能力として5つの力((1)看護技術力,(2)看護判断力,(3)コミュニケーション力,(4)ヒューマン・ケアリング関係形成力,(5)チーム構築力)を定めている。このうち,特に「看護技術力」を強化するために,ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を用いた,看護技術学習用動画教材(以下,VODコンテンツ)を作成し,2010(平成22)年4月より学生に提供している。
本学にはこれまでにも動画配信システムがあり,赤十字看護技術の心と“わざ”を伝えるため,ICTを活用した看護技術教育の基盤づくりがなされ,40本以上のVODコンテンツが作成されていた1)。しかしながら,学内限定のネットワークであったため,コンテンツ閲覧が学内に限定され,また,システムのスペックの問題から処理能力が遅く,学生が「いつでもどこでも」自己学習できる体制としては十分ではなかった。今回整備したシステムは,インターネットにつながったパソコンがあれば,大学内でも自宅でも「いつでもどこでも」閲覧し学習可能としたことが特徴である。
本稿では,これらのシステムを開発・運営してきた本学の「ICT班」の取り組みを紹介する。
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