連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・2
―教育方法開発―シミュレーション教育
川西 美佐
1
,
吉田 和美
1
1日本赤十字広島看護大学
pp.846-852
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102514
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はじめに
日本赤十字広島看護大学(以下,本学)では,2009(平成21)~2011(平成23)年度に採択された文部科学省の大学教育・学生支援推進事業学生支援推進プログラム「看護学生のための早期離職予防シミュレーション・ナビゲーター」(以下,本事業)のなかで,各科目で行っていたシミュレーション教育を統合して,教育方法の1つにすることにし,教育環境の整備と教育プログラムの開発に取り組んできた。教育環境の整備としては,「学生がいつでも・自由に・自分のペースで・繰り返し・納得できるまで学習でき看護実践能力が育つ場」をコンセプトに,学内に看護シミュレーションセンター(以下,センター)を開設して整備した。そして,教育プログラムの開発としては,学年別の演習内容マトリックスや学習サポート制度などを作成し教育に導入してきた。
本事業の開始から4年経過し,現在は,プログラムの試作・試行から,教育での系統的な実施の段階にきている。本稿では,センターの活用を中心とした,シミュレーション教育に関する取り組みの開発過程とその成果や課題を紹介する。看護基礎教育におけるシミュレーション教育の効果的な活用について,読者の皆様からのご意見をいただければ幸いである。
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