連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・11
教育方法の統合と実践 老年看護学・精神看護学
山本 浩子
1
,
中村 もとゑ
1
,
平賀 睦
1
,
森川 千鶴子
2
,
小園 由味恵
2
,
笹本 美佐
1
,
磯野 洋一
1
,
梶川 拓馬
1
1日本赤十字広島看護大学
2安田女子大学
pp.554-562
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102735
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看護実践力の向上を目指した老年看護学における取り組み
1)日本赤十字広島看護大学,2)安田女子大学
山本浩子1)/中村もとゑ1)/平賀睦1)/森川千鶴子2)/小園由味恵2)
はじめに
わが国の急速な高齢化に対応すべく,老年看護教育は幾度のカリキュラム編成を経て,高齢者の生活機能の視点からアセスメントし,看護実践につなげることが求められている。日本赤十字広島看護大学(以下,本学)の老年看護学では,高齢者の健康障害や生活機能障害の多様性を理解し,高齢者の能力を最大限発揮できるような看護実践力を養い,多職種との連携や協働における看護の専門性を学ぶことを目指している。授業においては,2年次に概論科目として老年看護学Iと疾病や看護を理解する科目として老年看護学IIを,3年次に演習科目として老年看護学IIIを開講している。また,3年次後期もしくは4年次前期に老年看護学実習を行っている。
そこで,本稿では上記の講義と演習での学びを実習に結びつけ,学生の看護実践力を育み自己の成長を実感できるような教育方法として,看護技術学習用動画教材(以下,VOD)を活用し,模擬患者(以下,SP)と臨床看護師の協力を得た「実習前看護シミュレーション教育」を紹介する。
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