特集 循環型教育の確立をめざして
育み育まれる継続教育と大学教育との循環
谷口 理恵
1
1庄原赤十字病院
pp.358-360
発行日 2011年5月25日
Published Date 2011/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101750
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
赤十字キャリア開発ラダー:『育み育まれる』教育
日本赤十字社看護部では2006(平成18)年度より全国赤十字医療関連施設一斉にキャリア開発ラダー(以下,ラダー)を導入した。当院でも同年にラダーを導入し,教える機会に感謝しつつ自己の学びにつなげる『育み育まれる』組織の醸成を目指している。
赤十字医療施設ではラダーの導入により経年的教育から段階的教育へと大きく転換した。ラダーは個々が目指す自己実現に向けての成長や学びのプロセスを質的に評価するという赤十字の理念に根ざした仕組みである。看護職が一人前から達人に至るには教育はもちろんのこと多くの経験と学びが必要である。学びはさまざまな人と人との“関わり”により,自らのありようをリフレクションすることで得られる。看護師は多くの出会いの場を得,自分以外の人々を『師』として自身が学ぶ機会を得るのである。時には育む存在であると同時に,心持ちひとつで育まれる存在にもなるのである。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.