連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・6
―教育方法開発―学習効果評価とその方法
眞崎 直子
1
,
迫田 綾子
1
1日本赤十字広島看護大学
pp.66-73
発行日 2014年1月25日
Published Date 2014/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102611
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はじめに
日本赤十字広島看護大学(以下,本学)では,2009(平成21)年度から2011(平成23)年度に大学教育・学生支援推進事業学生支援推進プログラム“看護学生のための早期離職予防シミュレーションナビゲーター”に取り組んだ。その背景は,新卒看護師の1年未満の早期離職の多さが問題になってきたこともあり,看護基礎教育における看護実践力の育成強化が社会的なニーズとなっていた。本プログラムは,学生の本学での4年間の学びを統合し,学生の看護実践力に責任をもって社会に送り出すための教育方法の開発をめざしている1)。
連載の初回は事業の教育方法開発経緯と全体の取り組み2),2回目はシミュレーション教育,3回目はICT教育,4回目はOSCEの取り組みを紹介した。本事業での評価班の役割は,卒業時にめざす看護実践力である,(1)看護技術力,(2)看護判断力,(3)コミュニケーション力,(4)ヒューマン・ケアリングな関係形成力,(5)チーム構築力の到達目標を作成し到達度を評価することである。加えて事業全体のプロセスと総括評価を行うことであった。本稿では,授業や演習,OSCE,実習を通して学習体験を蓄積する各学年の看護実践能力の到達目標と評価体制,および事業全体の評価について紹介する。
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