特集 模擬患者を取り入れた教育を見直す Part 1 模擬患者は何を学んでいるのか
生きた教材としての模擬患者MITP®の養成
黒岩 かをる
1,2
1医療コミュニケーション薫陶塾グループ
2株式会社薫陶塾
pp.520-527
発行日 2011年7月25日
Published Date 2011/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101801
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薫陶塾が考える模擬患者
■模擬患者と「生きた試験問題」
最近は,シミュレーターを用いる医療者教育が盛んになってきた。薫陶塾は,模擬患者を「生きた教材/教育資源」として養成し,医療現場のさまざまな場面を想定した医療面接/医療コミュニケーションのシミュレーション・トレーニング・プログラムを開発・提供し続けて12年目を迎えた。職人的こだわりのなかで,十年一日のごとく培ってきたノウハウが,明日の医療を担う人材育成の役に立ち,より質の高い安心・安全な医療の実現に資することができればこのうえない喜びだ。
薫陶塾は,「医療人と患者・家族・社会は共に学び育み合って成長していくもの」という理念に則り,模擬患者を,患者の代弁者ではなく,医療者の側に立つものでもなく,その両者をつなぐ中立的な役割を担う「医療教育用の人間シミュレーター」と定義している。
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